生産者物価指数(PPI)とは?FXにおける生産者物価指数(PPI)の影響

生産者物価指数(PPI)とは何か?生産者物価指数(PPI)を分かりやすく解説

「生産者物価指数(PPI)」とは、米国内製造業者の出荷時点における販売価格の推移を測ることができる指標のことです。PPIは、「Producer Price Index」の頭文字をとった略語となっています。アメリカの生産者物価指数が対象としているのは、輸入品を除いた米国内製造業者が販売している約1万品目です。

 

生産者物価指数には、「総合指数」「コア指数」という2つの項目に注目する必要があります。

 

総合指数は米国内製造業者が販売している約1万品目すべての動向を表した指数、コア指数は対象品目から食料品とエネルギーを除いて算出した指数のことを指します。

 

総合指数とコア指数では、どちらかというとコア指数の方が注目度が高いでしょう。なぜかというと、食品とエネルギー関連の項目は月ごとの変動がとくに激しいからです。

 

コア指数は月ごとの変動が激しい食品とエネルギーを除いた指数です。そのため、為替市場や株式市場などのマーケットに与える影響も、総合指数よりコア指数の方が高いと言えるのです。

 

また、生産者物価指数(PPI)は「消費者物価指数(CPI)」とセットで話によく出てきます。

 

消費者物価指数(CPI)とはその名の通り、消費者が購入する商品やサービスにおける小売価格の動向を表した指数のことです。CPIは、「Consumer Price Index」の頭文字をとった略語となっています。

 

消費者物価指数はその国の物価推移を表す指標として、世界における主要各国で毎月発表されています。さらに、その注目度はどの国でも非常に高いと言えるでしょう。

 

では、生産者物価指数(PPI)と消費者物価指数(CPI)は、いったいどのような関係性を持っているのでしょうか?

 

一般的には、消費者物価指数の先行指標としての役割が生産者物価指数だとされています。なぜかというと、原材料価格や製造コストなどが、消費者が支払う価格に影響を与えるからです。さらに、生産者物価指数は消費者物価指数より発表されるのが早いという性質があるためでしょう。

 

そのため、出荷時点における販売価格を表した生産者物価指数が消費者物価指数の先行指標となるのです。そして、どちらかと言うと生産者物価指数(PPI)よりも消費者物価指数(CPI)の方が、マーケット関係者たちからの注目が高い傾向があります。

 

そして、生産者物価指数(CPI)は米労働省労働統計局(BLS)によって、毎月15日前後の木・金曜日に発表されます。夏における発表時間はPM:9:30(米国時間・日本時間)で、冬における発表時間はPM10:30(米国時間・日本時間)です。

生産者物価指数(PPI)のFXにおける影響度・チャートの値動き

FXに取り組む上において、生産者物価指数(PPI)は重要な指標となり得ます。上述した通り、生産者物価指数(PPI)は消費者物価指数(CPI)の先行指標として、FXトレーダーなどのマーケット関係者たちからの注目が高いです。

 

消費者が商品やサービスを実際に購入する段階の小売価格を対象に、物価動向を表した消費者物価指数(CPI)。

 

消費者物価指数はその国と相対する通貨価値や、中央銀行が決定する金融政策などに与える影響も非常に高いです。景気動向において非常に大きな影響を与える消費者物価指数の先行指標となる生産者物価指数も、経済に与える影響は言わずとして大きいことがお分かりいただけると思います。

 

ただ、気をつけておきたいことは生産者物価指数が消費者物価指数の先行指標といっても、ブレが発生しないわけではないということです。

たとえ生産者物価指数が上昇したとしても、消費者物価指数が同じように上昇するとは限らないのです。全体的に見ると、両者の相関性が確認できるという意味であることを覚えておきましょう。

まとめ

 生産者物価指数(PPI)をFXに役立てるためにも、PPIの発表時間や見方などを把握しておきましょう。