FXにおける貿易収支

貿易収支とは何か?貿易収支を分かりやすく解説

「貿易収支(ぼうえきしゅうし)」という言葉をご存知でしょうか?「ニュースやWebサイトで見たことがある!」という方もいらっしゃることでしょう。しかし、貿易収支の意味までは詳しく知らないという方は少なくないのではないでしょうか。

 

貿易収支とは、財貨(お金とモノ)の輸出入における収入と支出のことを指します。貿易収支の求め方としては、「貿易収支=輸出額−輸入額」という計算で求めることが可能です。このことから、「なぜ、貿易が赤字になってしまうのか?」という疑問の答えが見えてはこないでしょうか?

 

すなわち、輸出額が輸入額を下回ると貿易赤字となってしまうというわけです。一方、輸出額が輸入額を上回れば、貿易黒字となるでしょう。

 

一般的には、貿易黒字が増えれば貿易している相手国から受け取ることができる外貨(外国の貨幣のこと)が増える傾向があります。相手国から受け取った外貨を日本円に交換するために、外貨を売って日本円を買うことになります。そのため、外貨が増えれば増えるほど円高(日本の通貨価値が高まること)に対する圧力が高まるでしょう。

 

また、貿易収支はGDP(国内総生産:国内における生産分のこと。)にも影響を与えることがあります。貿易黒字が増えることによって、GDPが高まる傾向があります。一方、貿易赤字が増えればGDPは減少傾向になるでしょう。なぜかというと、GDPは「消費支出」「投資支出」「政府支出」「純輸出」などデータから統計が行われるからです。

 

そのような貿易収支は、いつ発表されるのでしょうか?貿易収支は財務省貿易統計(各国の貿易における実態を正確に比較することができる統計のこと)から、毎月発表されています。貿易統計の公表スケジュールは、貿易統計のホームページから確認することができます。貿易収支に興味がある方は、一度チェックしてみましょう。

貿易収支のFXにおける影響度・チャートの値動き

貿易収支はFXにおいて、どのような影響を与えるのでしょうか?上述したとおり、貿易収支において貿易赤字が増えればGDPが押し下げられ、貿易黒字が増えることによってGDPが押し上げられます。すなわち、貿易赤字が増えればFX市場に円安圧力が大きくかかり、貿易黒字が増えればFX市場に円高圧力が大きくかかるということです。

また、内外の経済状況やFX市場からの影響によって貿易収支も変動することがあります。そのため、貿易収支と経済状況やFX市場は、お互いに影響を与えあっているということです。

 

このことから、為替市場や株式市場などのマーケットに与える影響が非常に大きいGDPと貿易収益は深い関係性にあると言えるでしょう。そのため、必然的に貿易収支はマーケット関係者たちからの注目が高くなります。

 

マーケット関係者たちからの注目度が高いということは、貿易収支がFX市場に大きい影響を与えるということにつながります。このように貿易収支を発表する貿易統計を活用して、値動きなどの市場予測をしていけばいいのです。

 

また、財務省では貿易統計のほかに、「国際収支統計(さまざまな対外経済取引をまとめた統計)」という統計から貿易収支を月1回公表しています。貿易統計と国際収支統計の2つは、算出する上で必要となるデータや計上するタイミングが、それぞれ異なっています。そのため、両者が公表する貿易収支の結果には差異が生じがちです。

 

一方、昨今では新型コロナウイルスの流行によって、貿易が滞ってしまっているのが現状だと言えるでしょう。日本では輸入よりも輸出の方が減少傾向が大きいため、貿易赤字が拡大してしまいました。結果的に、輸出の減少は産業構造に大きな影響を与えるため、今後の貿易収支の動向には注意していきたいところでしょう。

まとめ

貿易収支はFX市場で立ち回っていく上で大切な経済指標のため、定期的にチェックしていくことが大切です。

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