シストレはミラートレードとEAどっちがいいの?

システムに取引を任せることを、「シストレ」もしくは「自動売買取引」といいます。

そして、シストレには「ミラートレード」と「EA(エキスパート・アドバイザー)」の2種類があります。皆さんの中には「これからシストレを始めたいけど、どっちがいいかわかんない」という方も多いのではないでしょうか?

今回は、そんなシストレの基礎知識やミラートレードとEAの比較を詳しく見ていきましょう。それぞれの方法に向いている人の特徴も併せて紹介していくので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

シストレとは?

FXで取引する際に、チャートやローソクを見ながら売買のタイミングを判断するやり方を、「裁量トレード」と言います。

これに対して、システムにおまかせして取引することを「シストレ(自動売買取引)」と言います。

裁量トレードではどうしても感情が入ってしまいがちです。

しかし、シストレだと自分の感情を入れることなく取引できます。このように、シストレはFXにかかるストレスを大幅に減らせるので、人気を集めているのです。

ちなみに、シストレではもちろん決済も自動なので、一から百まで完全にシステムが取引してくれますよ。

ミラートレードとEAを比べてみよう

「ミラートレード」と「EA」の違いを整理すると下の表のようになります。

 ミラートレードEA
環境MT4とVPSが必要MT4とVPSは不要
難易度知識とスキルが必要知識とスキルは不要
カスタマイズ×
レベル初中級者以上初心者でも〇

では、両者の特徴を詳しく見ていきましょう。

 

ミラートレードの特徴

ほったらかしでも大丈夫。ホストの口座に紐づけして自動取引

ミラートレードは、ストラテジーという売買プログラムによって、取引を継続的に自動取引してくれます。ストラテジーとは、自動売買の取引情報を提供してくるトレーダーやプログラムのことです。

あるトレーダーの口座と自分の口座が紐づけされていて、ホストの口座が取引をすれば利用者の口座も同じように売買されるというイメージです。

いわば、プロのトレーダーの真似をして取引していることになるので、利用者自身に専門知識はまったく必要ありません。なお、ストラテジーは厳しい基準をクリアしているので、利用者は直近の運用成績さえチェックしていれば安心です。

極端に言うと、ほったらかしにしていても大丈夫。初心者の方や、サラリーマンのように昼間働いている人も安心ですね。

パソコンもレンタルサーバーもなしで手軽に開始

ミラートレードは、インターネットを介してブラウザ上で運用できるため、特別なソフトウェアをダウンロードする必要がありません。どのストラテジーを使うかを選ぶだけなので、1クリックで始められます。あとは、システムが自動売買するだけなので、24時間取引可能です。

ブラウザ上ですべてが完結するので、自動取引のように一日中パソコンをつけっぱなしにしておくこともなく、またレンタルサーバーも必要ありません。MT4のダウンロードも不要です。

特に、レンタルサーバーを利用すると月々の料金が発生してしまうところですが、ミラートレードではそのような心配がない点も魅力的ですね。

かなり手軽に始められるので、初心者にも安心ですね。

細かい設定も必要なし

面倒な設定も必要ないので、初心者でも安心して取引を始められます。

逆に、自分で細かい設定をしてカスタマイズしたいという方は、物足りなさを感じるかもしれません。

ミラートレードを扱う業者は少なめ

ミラートレードを取り扱っている業者はまだまだ少ないのが現状です。

ホストが証券会社に細かい設定を完了して初めてサービス開始となるのです。このようなハードルの高さから、EAと比べると、ミラートレードの種類は多くはありません。

初心者や忙しい人向け

以上のように、ミラートレードは専門的な知識を必要とせず、パソコンやレンタルサーバーも不要、細かい設定もする必要がありません。

そのため、初心者や設定するのが面倒であったり時間がなかったりという方に向いていると言えます。 

EAの特徴

多くの人に利用されるEA

EAはエキスパート・アドバイザーの略で、FX専用ソフトであるMT4上で起動するようにプログラミングされたシステムです。EAは、どの条件で売買して、どの条件で利益確定や損切りをするのかなどがプログラミングされていて、MT4が稼働している間は24時間稼働し続けます。

EAは、ミラートレードよりも知名度が高く、利用者も多いのが特徴です。

利用にはVPSやMT4が必要

EAは、MT4にインストールして自動売買することになるので、パソコンを24時間稼働させておくか、VPS(VirtualPrivateServer)というレンタルサーバーを借りることになります。

そしてレンタルサーバーを借りる際には、一般的に月額3000円ほど費用が発生することになります。

カスタマイズは自由にできる

EAは、MT4の利用環境があればいつでも開発できるため、自分好みにカスタマイズをすることが可能です。

この点で、自分でいろいろと細かく設定したいというこだわりやスキルのある方にはおすすめです。

種類の多さは圧倒的に豊富

MT4では、トレーダーが自らシステムを開発することが可能です。

そのため、MT4上にあるEAについても、世界中で誰かが日夜開発に取り組んでいて、かなり豊富な種類が存在しています。

初中級者以上の人向け

以上のように、EAはVPSやMT4などの環境を必要とするものの、種類が多くカスタマイズも自由にできることから、自分で細かい設定などができるような初中級者におすすめと言えます。

ミラートレードとEAの選び方

このように、ミラートレードとEAの特徴を見てきました。

次に、これらを選ぶ際のポイントを紹介していきたいと思います。

長期の実績があるかどうか

ここは重要なポイントです。未来の相場は誰にも分かるものではありません。しかし、今後の相場を分析していく上で、長い経験に培われたロジックが効果的に機能することが多いと言えます。

ですから、短期の成績ではなく、長期間にわたって好成績を上げ続けているものを選んでいくことをお勧めします。

リスクが高すぎないか

最大ドローダウンや含み損の大きさなど、どのくらいのリスクがあるのかということを過去の実績から確認することをお勧めします。

例えば、過去のデータを見て、含み損が最大60%のものと、最大20%のものであれば、10%のもののほうがリスクは低いということになります。

スプレッドや売買手数料で選ぶ

シストレでは、売買回数が多い傾向にあります。

その際、広いスプレッドや高い売買手数料は運用成績に大きく影響してきます。わずかな差でも、売買を重ねるうちにじわりじわりと響いてくるのです。ですから、極力スプレッドが狭く、売買手数料の安いものを選ぶようにしましょう。

ただし、極端に安いものは警戒してください。資金力やセキュリティ対策など万全な業者を選びましょう。

まとめ

以上のように、ミラートレードとEAのそれぞれの特徴や選び方を紹介してきました。

ご自分のスキルや状況に合わせて、マッチしたものを選んでいただきたいと思います。ミラートレードもEAも自動で取引してくれる便利なシステムです。でも、やっぱり最後は自己責任で取引していただくようお願いします。