国内FXのメリット&デメリットを1から解説

『FXって業者が国内にも海外にもあるけど、どっちがいいんだろう?』

 

これからFXを始めようと思われている方には、このような悩みを持っている方もいらっしゃるのではないでしょうか?

 

今回は、国内FXで取引することのメリットとデメリットを、海外FXと比較しながら11つ紹介していきます。

 

国内FXのメリット

破綻時の全額資金保証

国内FX業者には信託保全が義務付けられている

安心してFX取引を行う際には、信託保全の有無は重要なポイント。信託保全とは、万が一経営破綻した際には顧客の資産を全額返金するという保証で、日本の金融庁に登録する国内FX業者にはこれが義務付けられています。

 

国内FXの各業者は、いくつかの銀行と顧客区分管理委託契約というものを結んでいます。そして、その業者が倒産したとしても、契約している銀行がトレーダーの資金を返してくれるのです。

 

一方で、海外FXにはそのような義務がありません。どの程度の資金を保証するかは業者によってマチマチなのです。

 

口座の入出金がカンタン

入出金は銀行振込だからシンプル

国内FXの口座への入出金は銀行振込で行うことになります。従って、振り込んだら当日か翌営業日には着金するので、とても手軽。また、手数料も基本的に業者が負担してくれます。

 

一方で、海外FXでの入出金には海外送金やクレジットカード、国際決済サービスなど様々な方法が用意されています。しかし、方法によっては着金までに時間がかかり、手数料も割高となってしまうことがあります。

 

また、海外FXでは稀に出金拒否などのトラブルを起こす業者もありますが、国内FXの場合はそのような心配は無料です。

 

スプレッドが狭い

日本のスプレッドの狭さは世界一

国内FXでは、業者同士のスプレッド競争が激化しています。その結果、日本は世界でも極端にスプレッドの狭い国となっているのです。具体的には、国内FXのスプレッドの相場はドル円で0.3〜0.5銭なのに対し、海外FXでは1.0〜2.0銭と、かなりの差が開いています。

 

また、国内FXのスプレッドは原則固定としている業者が多いのに対して、海外FXでは変動制スプレッドを採用している業者が多いという違いもあります。

 

利益にかかる税率が低い

税率の低さは国内FX最大の魅力

国内FX取引で利益に対してかかる税率は、所得金額に関係なく20%と一定の課税率となります。

 

また、損失の繰越控除ができるのも国内FXのメリット。FX取引で年間損益がマイナスになった場合にも確定申告をしておくと、3年間その損失を繰り越せるのです。例えば、損益がマイナスになった年の翌々年にFXで利益を出した場合、2年前の損失と相殺することができるのです。

 

一方で、海外FXの利益にかかる税金は、所得金額が増えるに従って税率も大きくなる累進課税が適用されることになります。ですから、FXで大きな利益を出した場合には、国内FXの方が税金が安くなるのです。

 

国内FXのデメリット

追証があり得る

急な相場変動には要注意

「追証」とは、追加の証拠金を意味します。国内FX最大のデメリットでしょう。

 

通常は、国内FXの取引で証拠金をある程度下回ると「強制ロスカット」が発動され、自動決済されることになります。従って、それ以上の損害は被ることはないのですが、、、

 

怖いのは、為替相場が急変してしまった時。例えば、1ドル110円からいきなり107円になってしまった場合、強制ロスカットが追い付かずに損失額がかなり大きくなってしまうことがあるのです。

 

その時にマイナス分を業者から請求されることになります。これが追証といいます。スイスフランショックの時などは追証によって数千万円を請求されたり、借金を抱えたりしたトレーダーも実際に存在します。

 

一方で、海外FXにはゼロカットシステムが採用されているため、追証はありません。自分が口座に入金した額以上の損害は負うことがない分だけ、思いきった投資が可能となります。

 

最大レバレッジは25倍まで

年々強まるレバレッジ規制

レバレッジは、FX口座に入金した資金を2倍3倍と自由に倍増させることができる仕組みで、FXの最大の特徴と言えます。このレバレッジを有効に使うことによって、少ない資金で大きな利益を狙うことが可能となります。

 

しかし、国内FXではレバレッジを規制する動きが年々強まっていて、2010年には最大レバレッジを50倍に、2011年には25倍に規制されてしまいました。今も依然として最大レバレッジは25倍のままです。

投資家を保護するという名目でなされた規制ではありますが、資金効率の悪化は否めません。

 

これに対して、海外FXではレバレッジの制限はなく、業者によっては100~3000倍もの最大レバレッジが設定されています。

 

ボーナスが少ない

ボーナス付与にも厳しい条件

海外FXにはいろいろなボーナスがあります。例えば、口座を開設すると3000円分のボーナスがもらえたり、口座に入金すると100%のボーナスがもらえたりするのです。そして、これらのボーナスは取引にも利用することができます。したがって、ボーナスを運用する際にはノーリスクで利益を狙えることになります。

 

一方で、国内FXでは取引量によるボーナスしかない業者がほとんどです。しかもボーナスをもらうためには、50万通貨の取引しなければならないなど、かなり厳しい条件をクリアしなければなりません。

 

取引ツールが業者ごとに違う

多くが独自開発のツールを採用

取引ツールは、為替チャートを見て分析したりでき、取引の強い味方となってくれます。

 

国内FXでは、各業者が独自の取引ツールを開発して、トレーダーに提供しています。そのため、業者によって微妙に使い方などが異なっているのです。ずっと一つのFX業者を使っている場合はこれで問題ありません。

 

しかし、業者を移行する場合は、1からツールの扱いを覚え直さなさないといけないという煩わしさがあります。

 

一方で、海外FXではほとんどの業者がMT4という共通の取引ツールを採用しています。ですから、業者を乗り換えたり、複数の業者を使っていたりしても、スムーズに取引できるのです。

 

ただし、最近では国内FXにもMT4を導入する業者が増えてきています。

 

まとめ

ここまで、国内FXのメリットとデメリットを、海外FXと比較しながら紹介してきました。

 

入出金や税金など取引にかかるコストを抑えられ、また信託保全など安心の体制が整えられているのが国内FXの特徴ではないでしょうか。また、同じ国内FXでも業者によって特徴や内容は異なります。

 

ですから、これらのことを踏まえて、安心して取引できる国内FX業者を選びましょう。