国内FXでMT4の取扱いが少ない?MT4に対応している国内FX業者

なぜ、国内FX業者でMT4の取扱が少ないのか

使用手数料の問題

MT4は、ロシアのMetaquotes社が開発・配布している、世界中で使われている取引ツールです。しかも、利用者であるトレーダーはそのツールを無料で使えます。さらに、MT4を使ったことがある方であれば、トレード中に広告なども出てこないことはご存知でしょう。

では、Metaquotes社はどのようにして利益を上げているのでしょうか?

その理屈は単純で、Metaquotes社がMT4を取引に使っているFX業者から使用手数料をもらっているのです。MT4は単体では動かず、必ずそのFX業者の口座に繋げて利用します。その口座を介しての取引量に応じて、FX業者がMetaquotes社に使用料を支払っているのです。

国内FX業者が海外FX業者と比較してスプレッドが狭いことをメリットとして紹介したりしていますが、そもそもMT4を使う場合はその使用量として1pipsを取られてしまうので、0.3pipsとか0.1pipsという条件は不可能になります。

逆に言うと、MT4を導入している海外FX業者と比べて、非常に狭いスプレッドをウリにするには、使用量のかかるMT4を使うとコスト面で折り合いがつかなくなるので、必然的にMT4を扱う国内業者が少なくなるとも言えます。

 国内FX業者の利益の出し方の問題

一般的に、国内FX業者は「DD取引業者」となります。

DD取引とは(呑み取引)とも言われ、簡単に言うとトレーダーが負ければFX業者が利益を出し、トレーダーが勝てばFX業者は損失を出してしまう関係です。つまり、国内FX業者とトレーダーがwin-winの関係になることは、理論上難しいということです。

そのため、国内FX業者は、

勝率の低いトレーダー ⇒ 「呑み取引」
勝率が並のトレーダー ⇒ 「呑み取引」と「カバー取引」を選択
勝率が高いトレーダー ⇒ 「カバー取引」

というふうに、トレーダーの勝率に応じて「呑み取引」と「カバー取引」を使い分ける必要があります。

しかし、通常であれば、不特定多数いるトレーダーの動きや勝率を全て把握することは困難なように思えます。そこで、国内FX業者は、自社の取引ツールを使ってもらうことで、トレーダーの動きをツールで把握し、そこから「呑み取引」や「カバー取引」のどちらが適切かを区別しているのです。

 MT4に対応している国内FX業者を選ぶ際のポイント

注文方式

前項でも少し触れましたが、FX業者には「DD方式」と「NDD方式」の2種類があります。

DD方式 ⇒ FX業者を介して行う取引
NDD方式 ⇒ FX業者を介さずインターバンク市場と直接的に行う取引

海外FXは殆どがこの「NDD方式」になっており、DD方式を取り入れているのは殆どが国内FX業者になります。一般的にDD方式はスプレットがかなり低い代わりに取引の中身がブラックボックス化するため、透明性の高い取引は難しくなります。

逆にNDD方式はディーラーを介さないため、公正かつ透明性の高い取引になりますが、若干スプレッドは広めになります。どちらも一長一短があるので、自分の取引スタイルや資金力などに見合った方式を選ぶようにしましょう。

業者によっては取引のコースなどを選択することができるところもありますが、その場合はコースによってDD方式かNDD方式かに分かれているところもあるため、比較サイトなどで詳細に調べることで後々のリスクを避けるよう努めましょう。

スプレッド

基本的な考えとして、スプレッドはコストにあたります。

スプレッドは業者によって変動性と固定性があることと、同じ業者でも通貨ペアによって異なってきたり、同じ通貨でも業者によって値が違ったりします。

取引をする際にはスプレッドが狭いほうが有利なため、自分がよく取引するであろう通貨ペアのスプレッドが低いところなどをしっかり確認して選ぶようにしましょう。

 最低取引単位

最低取引単位とは、FXで売買をする際の最小単位になります。

この値が小さければ小さいほど、少ない資金からの取引が可能になります。以前はどの業者も1万通貨が大半でしたが、最近は1,000通貨で取引出来るところも増えてきたため、トレーダーにとっては選択肢が広がってきていると言えます。

この最小取引単位は業者によって違うので、FX初心者は最小単位が低い業者からスタートしてみることをオススメします。

 信託保全

これは、万が一FX業者が破綻した場合、その業者を利用していたトレーダーの資金を守る(保全)する制度を意味します。

日本のFX業者は金融商品取引法(金商法)によって信託保全による分別保管が義務化されていますが、国内で許可を得ていない海外業者などはこれに当たらない場合もあるため、事前の確認が必要になります。

 サーバーの設置場所

MT4におけるEAで自動売買を行う際は、24時間安定して稼働させるためにVPS(レンタルサーバー)を使用します。

このレンタルサーバーの設置場所とFX業者のサーバーの設置場所との物理的な距離によって通信のタイムラグが発生し、場合によってはトレードが不利になることもあります。

そのため、それぞれの設置場所がどこにあるのか、レンタルサーバーが国内であればVPSも国内のものを選ぶなどの選択が重要になります。

 通貨ペア

通貨ペアとは、売買する2国通貨の組み合わせのことを言います。

例えば、米ドルと日本円を交換する際の通貨ペアは「米ドル/日本円」となります。この通貨ペアの取扱数がFX業者によって差があり、業者選びのポイントになります。

特にどのペアが良いかなどの選別が出来ない初心者にとっては、一概に通貨ペアが多いほうが絶対に有利とは限りませんが、多くのチャンスやリスク回避などの観点で言うならば、通貨ペアが少ないよりは多い業者の方が色々なシチュエーションに対応しやすくなるのは間違いありません。

 両建て取引の可否

両建てとは、保有ポジションと反対のポジションを取ることをいいます。

この取引がFX業者によっては禁止されている場合があるため、両建てを行うように組まれたEAを利用したい場合は、事前の確認が必要なります。

 MT4対応の国内FX業者オススメ3社

FXTF MT4(ゴールデンウェイ・ジャパン)

2011年から国内でMT4を提供しているFX業者になります。

「日本ナンバーワン最狭スプレッド挑戦計画」などを公表するなど、業界最狭スプレッドが特徴です。原則固定かつ最狭スプレッドでMT4を使いたい場合にオススメの業者です。

ポイント比較

注文方式DD方式
低取引単位1,000単位
通貨ペア数30種類
ドル円スプレッド0.1銭
両建て可能
特徴①業界最狭スプレッド
特徴②ウェブ版MT4対応
特徴③オリジナルインジケーター40種類以上

 

ONDA JAPAN(プロ)

公式サイトで「約定拒否なし・再クオートなし」とうたっているだけあり、約定力の高さは定評があります。

EAの自動売買を利用する場合は、プロコース/東京サーバーコースを選びましょう。

ポイント比較

注文方式DD方式
低取引単位1,000単位
通貨ペア数71種類
ドル円スプレッド0.8銭
両建て可能
特徴①豊富な通貨ペア
特徴②約定拒否無し
特徴③オリジナルインジケーター50種類以上

 

楽天証券

国内大手証券会社である楽天証券が提供しているFXサービスになります。

大手証券では唯一のMT4導入業者でもあり、取引サーバーも日本国内にあることも安心出来る点と言えます。

ポイント比較

注文方式NDD方式
低取引単位1,000単位
通貨ペア数22種類
ドル円スプレッド0.5銭
両建て可能
特徴①楽天ポイントが貯まる
特徴②モバイルアプリ使用感◎
特徴③スワップポイントが高め