FX手法の検証は、FXをする上でとても重要です。
とは言え、「検証」と聞くと難しいように感じる人も多いと思います。
また、言葉に馴染みがない人にとっては、そもそも意味がピンとこないかもしれません。
しかし、意味が分かればそこまで難しいことではありません。
そして、FXにおいて検証がいかに重要なことかも分かってもらえるはずです。
この記事で分かることは以下の通りです。ぜひ最後まで読んで、FX取引の役に立てていただければ幸いです。
- FX手法の検証とは何か?
- FX手法の検証をする目的とは?
- FX手法の検証方法
目次
FX手法の検証とは?
「検証」とは「成功するための実験」であると考えると分かりやすいはずです。
例えば、対戦ゲームで見事優勝したあなたは、もう一度対戦相手を見直します。
なぜなら、1回勝ったからと言って、次の試合でもまた勝てるとは限らないからです。
「どうしてうまくいったのか」、「ここで違う手を打たれていたら勝負は変わっていたかもしれない」という検証こそ、今後に重要な反省材料となります。
このように、全ての勝敗の要因が詰め込まれているのが「過去チャート」です。
過去チャートというデータをしっかりと検証することで、勝敗の究明をすることができます。
この「検証」こそが、次の勝利のために必要不可欠な通り道なのです。
FXにおける過去チャートの検証は、数学の試験に似ている部分があります。
試験の解答と見比べながら、答え合わせをして問題を解いていくことで、似たような問題が出てきても臨機応変に対応できます。
しかし、いつも同じ形式で問題が出てくるとは限りません。どのような応用問題や、表現の違う設問に当たったとしても、対応できるように準備をしておく必要があります。
だからこそ、なるべく多くの過去問(過去チャート)を頭に入れておくことが大切です。これが「検証」という作業です。
「検証」をしないで突然問題に挑むことが、いかに無防備で危ないことか分かって頂けたのではないでしょうか?
FX手法の検証をする目的とは?
FX手法の検証をする目的は、大きく分けて2つあります。
- 取引の自分ルールを作るため
- 取引ルールを改善、修正するため
少し詳しく説明します。
1.取引の自分ルールを作るため
質の高い取引をするためには、自分なりのルールを作成することが重要です。
学んだ手法が実際の取引に適用するのかどうかを、自分の目で確認する必要があります。
だからこそ、過去のチャート(過去のデータ)に基づいて「そのルールが本当に適用するのか」「そのルールでいくらくらい稼げるのか」を検証する必要があるのです。
2.取引ルールを改善、修正するため
勝率を上げ、利益を増やすためには、作成した取引ルールを状況に応じて改善、修正していく必要があります。
1度決めたルールも間違っている可能性があること、自分の投資環境や相場が変化すれば優位性も変わることを覚えておきましょう。
状況によって臨機応変に改良することで、正確性を上げることができます。
大切なのは自分で検証すること
過去のチャートを頼りに取引をすることは大切です。しかし、自分で検証することがなぜ重要なのかを説明します。
理由は、「人は他人の言うことを聞くだけでは不安になってしまうから」です。
例えば、以下の2パターンの人物がいたとします。
- 過去チャートを自分で試して立証した経験がある人
- 過去チャートを入手して未経験で挑戦する人
両者ともに、同じ過去チャートを入手しているとします。
目の前にある1億円稼げるタイミングを見計らっているのですが、どちらの方が自信をもってトレードに踏み出せると思いますか?
答えは、1の「過去チャートを自分で試して立証した人」です。なぜなら、経験をもとに「いける」と確信することができているからです。
1億円を稼げた手法を手に入れ、手元には苦労して貯めた軍資金も用意されているとします。
あとはパソコンに向かってチャートを眺めながらトレードのタイミングを見計らってエントリーするだけです。
多くの人が、ここまできてトレードをためらいます。1億円を稼いだ手法が頭に入っているのにも関わらず、1歩を踏み出すことができません。
なぜでしょうか?理由は、「あの投資家だから1億円稼げたけど、自分は失敗するかもしれない」という不安があるからです。
チャートの中の検証と、自分のお金をかけたリアルトレードでは、話が違います。
人は、自分で実証して成功する方法を立証しないと、リアルトレードで行動に移すことができないものです。
他人の経験を過去チャートとして頭に入れながら、実際に自分で試してみる必要があります。
だからこそ、自分で立証することが大切なのです。
自分の中にある不安を解消できるまでは、地道に検証を続ける必要があります。
FX手法の検証方法
それでは、具体的なFX手法の検証方法を紹介します。
ステップを2つに分けて説明します。
- 過去のデータを参考に仮説を立てる
- 取引ルールの仮説を修正する
上記2点を深掘りして説明します。
1.過去のデータを参考に仮説を立てる
大切なのは、過去の相場を参考にして、似たようなチャートのパターンを探すことです。
なぜなら、取引ルールの作成を過去のチャートを参考にしておくと、過去の相場と似た値動きをした際に有効な取引ルールを作ることができるからです。
相場は過去と同じような値動きをすることが多いです。そのため、なるべく多くのパターンを作成しておくと便利です。
このときに、あわせて仮説を立てましょう。
これにより、作成したルールで取引をしたときの結果を検証することができます。
このときに意識するべきなのは、「シンプル」にすることです。
具体的なポイントは以下の2点です。
- シンプルな取引ルールを作る
- エントリーや決済ポイントをシンプルにする
シンプルにすべき理由をそれぞれ説明します。
1.シンプルな取引ルールを作る
複雑な取引ルールの仮説を立ててしまうと、そのルール通りの取引や検証作業が難しくなります。
複雑すぎる仮説は、本番で混乱を招きやすいです。
複数のテクニカル指標を組み合わせることで相場分析の精度を上げることはできますが、無理に複雑にする必要はありません。
2.エントリーや決済ポイントをシンプルにする
決済の判断をはやめるため、また検証作業をスムーズに行うためにはエントリーや決済ポイントのルールをシンプルにしておくことが大切です。
ルールは複雑にしたからと言って、必ず勝てるわけではありません。
なるべくシンプルに決定するルールを作っておきましょう。
例えば、利確は前回の高値で行うとか、損切りラインはエントリー時の安値を下抜きしたときに決める、などのルールを決めておくと良いです。
2.取引ルールの仮説を修正する
取引ルールの仮説を修正、改良することの繰り返しが重要です。
無駄なエントリーを減らすためには、検証を繰り返して勝ち負けのパターンを把握する必要があります。
トータルの利益は、無駄なエントリーを削減するとともに増えていきます。
仮説のままでは、取引ルールに従った取引により実際に利益を出せるのかがわからないので、取引ルールは実際に仮説を修正・改良を繰り返すことが大切です。
FX手法の検証は必要不可欠な手段
FX手法の検証は、FXで結果を出すために必要不可欠な通り道であることが分かって頂けたと思います。
検証をしないでFXに挑むのは、かなりリスクが高いです。
自分なりの仮説ルールを立てて検証を繰り返し、自信を持ってトレードに挑めるようにしましょう。