新築住宅販売件数とは?FXにおける新築住宅販売件数の影響

新築住宅販売件数とは何か?新築住宅販売件数を分かりやすく解説

「新築住宅販売数」とはその名の通り、新築住宅における販売件数・販売価格・在庫状況などを表した指標のことです。新築住宅販売数は、FX取引をしていく上で重要な経済指標(経済状況を表したもの)の1つでもあります。

 

新築住宅販売数は「米商務省センサス局(アメリカ合衆国商務省のひとつで、経済や国際的なデータなどの統計収集などを行っているところ)」から発表されます。米商務省センサス局は「北東部」「中西部」「南部」「西部」という4つの地域と全米において調査を行い、統計したものを発表します。新築住宅販売数は毎月発表されており、発表されるタイミングとしては調査対象月の翌月下旬です。

 

新築住宅の建築には高い費用がかかるため、新築住宅販売数は景気動向などに大きな影響を与えています。さらに、新築住宅の建設後は、「家具」「家電」「自動車」「コンピュータ」「衣料品」などの耐久財(何度の使用にも耐えることができ、使用頻度・試用期間が長い製品のこと)への需要が高まります。

 

その他には「壁材」「屋根材」「建築木材製品」「合成木・人工木・再生木」「天井材」「断熱材・遮熱材」「防音材・吸音財」などの建築資材(建築において必要となる材料のこと)への需要も非常に高まるでしょう。このように、新築住宅建築によって他の資材における需要が高まるため、他産業への波及効果(一見関係ないように見える企業にも影響を与えること)も期待できるのです。

 

また、住宅に関連した経済指標は、中古住宅販売件数などよりも景気に対して先行性があるとも言われています。

新築住宅販売件数のFXにおける影響度・チャートの値動き

新築住宅販売件数は、FX取引を行っていく上で非常に重要な指標だとも言えます。また、新築住宅販売件数は景気動向における先行指標としても注目されています。新築住宅の建設には高額の費用がかかることや建設後の波及効果などによって、為替市場や株式市場などのマーケットに非常に大きな影響を与えるのです。

 

さらに、消費者は経済状況の見通しを立てた上で、慎重に購入を決めていきます。そのため、新築住宅販売件数は他の建築関連の経済指標よりも、経済状況に敏感であるとも言えるでしょう。

 

発表された新築住宅販売件数の数値が予想値よりも大きい場合は通貨高(ある国の通貨が他国の通貨よりも価値が高くなること)に、予想値よりも小さい場合は通貨安(ある国の通貨が他国の通貨よりも価値が低くなること)になるという傾向もあります。すなわち、新築住宅販売数の推移によって、為替市場は影響されるのです。

 

そのため、新築住宅販売件数の結果数値が予想よりも高い場合はドル買いし予想よりも結果数値が低い場合はドル売りするというのが常套手段だと言えるでしょう。

 

経済指標においては、発表値が予想値よりも高い場合は好景気と判断され予想値が低い場合は不景気だという見方が一般的です。また、予想値と発表値に大きな差が出ると、経済に与えるインパクトはより大きくなるというのが常識と言えるでしょう。

 

このように、新築住宅販売数の発表値を参考にしながら、景気動向を予想していくことが可能です。ただ懸念となることは、新型コロナウイルスによる新築住宅建設の減少でしょう。コロナの影響によって、今後はさらに新築住宅販売件数の数値が落ち込んでしまうことも可能性としては捨てきれません。

まとめ

「新築住宅販売件数」について、理解を深めることができたと思います。

 

FX取引を行っていく上では重要となる経済指標のため、定期的なチェックを欠かさずにしていきたいところです。